ししとうブログ

作業療法士が仕事×カフェ×ブログの事を書いてます。

作業療法士を目指すあなたへ。養成校の選び方、国試合格率について

 

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作業療法士になりたい!

 

そう思ってくれたあなたは、もう立派な作業療法士です。(精神的に)

 

 

と、まあ冗談は控えておいて。

 

 

養成校はどんな所?

なるのは難しいんじゃないの?

と不安に思う方も多いと思います。

 

今回は、そんな方々に

作業療法士になるまでの流れ

養成校の選び方

について詳しくご紹介します。

 

 

 

ちょっと待って、作業療法士って何?という方はこちらをどうぞ。

 

目次

 

 

 

 

 

作業療法士になるまでの流れ

 

 

①養成校への入学

 

作業療法士は国家資格です。

 

という事は、国家試験を受験しなければならないのですが、

受験資格として、以下を満たしている事が条件になります。

 

 

「文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した作業療法士養成施設において、3年以上作業療法士として必要な知識及び技能を修得したもの」

 

 

一般的には、養成校で修士課程を満たす事が大前提となります。

(外国で作業療法士の免許を持っている場合は、これに限りません。)

 

 

②養成校で卒業認定を得る(見込み含む)

 

養成校では、

一般教養や基礎分野から始まり、

運動学や心理学、解剖学などの基礎専門分野、

作業療法の専門分野などの基礎的知識を学びます。

その後、臨床実習で作業療法士の指導のもと、実際の対象者の方を相手に臨床スキルを身につけます。

 

養成校により、3年制、4年制とありますが、どちらも

授業単位、実習単位を満たした上で、卒業試験に通れば、学校の卒業見込み認定を得る事が出来ます。

 

こうなれば、遂に国家試験を受験する事が出来るようになります。

 

 

③国家試験に合格する

 

無事に卒業認定を受ける事が出来れば、

基本的には、卒業予定の2月最終日曜日に作業療法士国家試験を受けることになります。

 

 

合格すれば、晴れて作業療法士として働く事が出来るようになります。

 

また、もし仮に国家試験に落ちてしまった場合でも、次年度に受験する資格はありますので、対策を行い再チャレンジが可能です。

 

 

④就職し、作業療法士としてスタート

 

就職は、試験合格前に内定をもらう人もいれば、国家試験の自己採点後に就活を始める人もいます。

 

あまり成績が優れない生徒に関しては、学校側が就活をストップさせる事もあります。

(就職先としては、採用予定の人が試験に落ちてしまうと大変ですからね。)

 

ですが、作業療法士は就職先が多いため、国家試験後にも求人はたくさんありますので、安心して下さい。

 

 

晴れて四月から、作業療法士として働くのですが、仮免許が届いてからでないと、セラピストとして算定を取る事が出来ませんので注意して下さい。

 

 

 

養成校の選び方

 

 

①養成校の受験資格

 

高等学校卒業者(卒業見込みを含む)または、高等学校卒業者と同等以上の学力を有していると認められた者。

 

一般的には、こう言われていますが養成校により、この限りでは無いと思われます。

学校のHPに受験資格が明記されている事が多いので確認しておきましょう。

 

 

②養成校の種類

 

大学、短大、専門学校

 

のいずれかに当てはまります。

 

大学では、言わずもがな大卒という学歴が出来るのが強みですよね。

 

作業療法学科のではなく、理学療法学科とセットになっている学校がほとんどです。

場所によっては、言語聴覚士、看護師、介護士などなど、他の医療職種の学科がある学校もわりとあります。

 

③3年制と4年制の違い

 

養成校には3年制もしくは4年制に分かれます。

 

3年制のメリット

1年早く臨床に出て働く事が出来る。

 

4年制のメリット

余裕のある修士課程が組まれており、勉学に取り組める時間がしっかりある。

 

 

またこれに加えて、4年制の専門学校では「高度専門士」という称号が得られます。

 

高度専門士とは、「大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者」に該当します。

 

大きなメリットとしては、

大学院への進学権利が得られること、

概ねの企業で大卒と同じ給与形態になることの二つが挙げられます。

 

出来るだけ早く臨床に出て学んでいきたいのか、進学という道も考えておくのか。

自分にとっては、最も何が良いのかをキチンと整理して決めるといいでしょう。

 

 

 

 

国試合格率

 

平成30年度の受験者数は6164人

 

合格率は77.6%

 

 

平成21年からの10年間でも、合格率は71.0%〜87.6%と、国家試験の中では比較的高い合格率と言えるでしょう。

 

 

簡単な資格ではない

 

一見高く見える合格率ですが、

 

おおよそ、クラスの4人に1人は落ちていると考えると、やはりシビアです。

 

ただ、僕の経験上では、ギリギリになって慌てていると、後悔することになるかもしれませんが、それなりに真面目に取り組んだ人はほとんどが受かっています。

 

自分にとって必要な資格なら、それなりの努力はするのが必然ですので、あまり心配する事はないですよ。

 

 

養成校の国試合格率には注意!

 

養成校は、国試合格率の高さを売りにしている所が数多くあります。

 

 

とてもいい事なのですが、一つ注意して下さい。

あくまで、受験できた人の合格率です。

 

クラス全員が卒業出来て、かつ全員国試に合格したら、もちろん合格率は100%

 

 

卒業試験が厳しく、クラスの半分は卒業出来ず国試自体を受けれなかった。しかし残りの半分は全員国試に合格した。

これも、合格率は100%なんです。

 

 

実際に、卒業試験が厳しく、国家試験直前にして卒業見込みがもらえない人が続出する学校もあります。

 

 

もし、先輩などの繋がりがあれば確認しておいた方がギャップが少なくて済みます。

 

 

 

 

まとめ

 

作業療法士になるには、養成校へ入学して国家試験に受かる。免許が取れれば、晴れてセラピストとして働ける。

 

 

養成校は、たくさん種類がある。大学院を見据えている人は称号、学位にも注目して!自分にあった学校を選ぼう。

 

 

国試合格率は比較的高い。けど簡単過ぎるわけでもない。養成校の合格率PRが、あまりに全国平均とかけ離れている時は少し注意!